カタカナ語では縦縞を「ストライプ」、横縞を「ボーダー」などと称している。
この場合、縦横の定義を重力方向に対する平行・垂直で決定している。すなわち、地面に対して垂直な縞を縦縞、地面に対して平行な縞を横縞としている。
一方、生物学では頭から尾に向かう縞を縦縞、それと直角になる方向の縞を横縞という。この定義だと、トラは横縞、ウリ坊は縦縞になる。見た目の方向とは逆になるわけだ。
…と、ここまでは雑学本によく載っている、割合ポピュラーな基礎知識である。
少し前の『産経新聞』(2016.11.09)に興味深い記事があった。
台風の進んだコースの報道によくある「日本列島を縦断」などという表記についての考察である。具体的に平成9(1997)年7月の台風9号を例に挙げ、「縦断」と「横断」の定義に言及している(清湖口敏氏)。
その台風のコースは四国に上陸、中国地方を通過して日本海で温帯低気圧に。
『広辞苑』では「縦断」とは「南北の方向に通り抜けること。」と定義されている。つまり、台風は「縦断」した事になる。一方、『新明解国語辞典』では「縦に長く伸びている方向に通ること。」と定義されている。この場合だと台風は「横断」したのである。
新聞では『産経』『読売』では「縦断」、『毎日』では「横断」、『朝日』では「徳島・岡山経て日本海に」であったという。
この記事では『朝日』の表記が賢明だったかもしれない、と結んでいる。まあ、この場合では『朝日』の表記が一番誤解・混乱されない表記であろう。『朝日』は読まない俺だが、清湖口氏の論理的なこの記事には納得した。
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