サラブレット。強く速い馬の血を残し、さらに強く速い馬を創りだす。優秀な血の選択、劣等な血の淘汰。そこから競馬は血統のスポーツ（ブラッド・スポーツ）と呼ばれています。そのサラブレッドの起源について、色々書かれているサイトはたくさんありますが、本日は私なりに皆様に分かりやすく解説していきたいと思います。
まず、サラブレッドとは、「徹底的に（ＴＨＯＲＯＵＧＨ）品種改良されたもの（ＢＲＥＤ）」という語源から来ています。 つまり冒頭で述べた通り、より強く速い馬を創る為に品種改良を繰り返した馬達の事を指しています。そしてそれは300年以上もの歴史を持ち、より強い競走馬を創り出す為に繰り返されてきたのです。
次にサラブレッドの起源を探ります。現在のサラブレッドの世代をおよそ1700年頃まで遡っていくと、ある3頭に辿り着きます。そしてそれを「三大始祖」と呼びます。なんだか歴史と浪漫が感じられますね。その名前は「ダーレーアラビアン、バイアリーターク、ゴドルフィンアラビアン」の3頭。例えば、ディープインパクトの父サンデーサイレンスを1世代前と数えると、25世代前にダーレーアラビアンが現れます。つまりディープはこの馬が起源という事になりますね。
しかし、最初からこの3頭だけだった訳では無いんです。実はサラブレッドの起源となる馬は三大始祖を含めて102頭いたと言われています。しかしそれが18世紀初頭には10数頭になり、数百年後には他の産駒の馬達が淘汰され、三大始祖だけが残っていったと言われています。言いかえると、三大始祖は種牡馬として優れていたベスト3と言えるでしょうか。
三大始祖と書きましたが、実は現在のサラブレッドの約95%がダーレーアラビアン血統です。そして同様に日本でもダーレーアラビアン血統が殆どで、残りの少数がバイアリーターク血統でしめています。このバイアリーターク血統で有名なのがシンボリルドルフやその子であるトウカイテイオーなんです。後はメジロマックイーンも有名ですね。そしてゴドルフィンアラビアン血統は現在、日本ではほとんど残っておりません(10頭ほど)
このように300年以上もの間、莫大な資金と手間、そして人間の英知を費やして造り上げられたサラブレッドは「人間が創り出した最高の芸術品」と呼ばれています。しかしその反面、人智を超えた奇跡が起きた時にこそ、名馬が誕生するのもまた競馬の醍醐味ではないでしょうか。
以上、サラブレッドの起源についてでした。このように起源を辿ると競馬ってやはり歴史と浪漫なんですよね。活躍した名馬たちの血が次の世代に受け継がれる。そして、またそれが未来へと続いていく。本当に素晴らしい事です。
本日のお話、競馬の薀蓄（うんちく）の一つとして覚えておくと、もしかしたら役に立つかも知れませんね。ご精読ありがとうございました。
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