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監督采配力の数値化【ロッテ編】
2016/12/06 08:47

●【ロッテ】 伊東イズムの浸透か、それとも・・・。

得点数と失点数がほぼ同数であり、シーズンを順当に戦えば72勝が期待できたロッテ。
結果は計算どおりの72勝を収めてAクラス入りを果たした。
伊東勉政権4年目で実に3度目のCS出場である。
手元にある選手名鑑とデータが2013年から2016年と、ちょうど伊東政権就任からのサンプルがそろったので経過を追ってみた。

そこで、2番目の折れ線グラフを見ていただきたい。
これは「采配創出勝利」を経年的に追ったものだが、アップダウンを繰り返す球団が多い中、ロッテだけが毛並みの異なる線を描いているように感じる。
安定して、+を維持しているのである。

伊東監督就任前の4年間は、3位から日本一へ駆けあがった2010年以外はBクラス。
チーム再建を託されて、13年から就任した伊東監督は采配面で手腕を発揮して采配勝利数+を維持。
チームをAクラスに食い込ませ続けてきた。
そのぎりぎりの戦いを続ける中で、ついに今季は「采配創出勝利」が0に。

これを伊東監督の腕が鈍ったと捉えるか。
それとも、采配と選手のパフォーマンスが一致したと捉えるか。

そこで着目したいのが盗塁数である。

13年 91盗塁 リーグ3位
14年 64盗塁 リーグ5位
15年 71盗塁 リーグ5位
16年 77盗塁 リーグ5位
平均 76盗塁/年

拙者も調べるまで気が付かなかったが、伊東監督就任以降チーム盗塁数が年間で100を超えたことはない。
その間、13年に120盗塁の最下位日本ハムから陽が盗塁王に。14年は100盗塁を超えたソ・オ・日3球団がそろってAクラス入りし、盗塁ランク7位までがこの3球団の選手。15年は100盗塁を超えた日本ハムから盗塁王中島、楽天は最下位に沈むも5盗塁以上を記録した選手が11人いるシーズンとなった。

では、伊東就任以前の西村監督時代はどうだったのか?

10年 88盗塁 リーグ3位 荻野25盗塁
11年 101盗塁 リーグ3位 岡田41盗塁
12年 64盗塁 リーグ5位 岡田23盗塁
平均 84盗塁/年

統一球対策としてリーグ全体で企図数が増加したこともあり11年は3ケタ。
そこで警戒度が高まった影響もあり12年には64盗塁と落ち込んだとはいえ、初年度の88盗塁リーグ3位を考えると、西村監督時代にはやや盗塁数が比較的多かったといえそうだ。

盗塁数の多寡が順位に関係するとは言えないが、岡田・加藤・荻野らスピーディな選手が多いロッテ。脇本や平沢も次世代に控えており、元阪神の柴田も獲得している。

盗塁数3年連続リーグ5位でありながら安定した戦いを続けているこの伊東スタイルは。一定の評価がなされるべきかもしれない。チーム順位という結果は残している上に、ロッテにはまだ発揮していない「余力」がある状況は他球団にとって不気味だ。

今季のドラフトでは投手補強に専念したこともあり、攻撃面に関しては現有戦力の底上げ、眠った才能を引き出すことに力がそそがれる。

下グラフ全体を見渡しても、楽天・西武・中日など、0に近い数値の翌年は割と大きく上下に揺れる前例が見て取れる。
来季、ロッテを待ち受けているのは歓喜か、落胆か。伊東采配5年目は注目のシーズンとなりそうだ。

〔←前へ〕をクリックすると巨人編・西武編・また采配創出勝利数の説明がご覧になれます。

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